星降る夜






「時間がない!走ろう!」
「ああもう誰のせいだよ!」
「馬鹿言わないで!」


息も絶え絶えに、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は真夜中1分前に天文台の塔に到着した。

ハリーがほっとしたのも束の間、次の瞬間からは聞くに堪えない舌戦が繰り広げられた。

「あなたが忘れ物したからから走る羽目になったんじゃない!」
「元はと言えば、ハーマイオニーがギリギリまで読書してるからだろ!僕は10分前には出ようって言ったじゃないか!」
「大体ね、不注意すぎるのよ!」
「君だって大概ー」

ロンが不意に言葉を切った。
目をやると上を見上げている。

「おい見ろよ、すごく綺麗だ」

そのブルーの瞳に星屑が映った。

「そうね、とても綺麗」
ハーマイオニーも目を輝かせて何度も頷く。


「ハリー?」
ロンとハーマイオニーがあれは何の星だと言い合っている間、ハリーは何も話さなかった。いや、正確に言えば話せなかったのだ。


「ねえ、見て」
ハリーが指差したのは、仲良さそうに並ぶ、大きな3つの星だった。

「私たちとちょうど同じね」

右の赤い星はロン。
左の金色の星はハーマイオニー。
真ん中の緑色の星はハリー。


「本当に、ありがとう」
ハリーはきらきらと光る3つの星を見て心の中で泣いていた。

「いきなりどうしたんだよ」
ほんの少し、兄貴風を吹かせてロンがハリーと肩を組む。

「僕と一緒にいると、いつも君たちまで巻き込まれるのに、それでもいてくれて」

何と言っていいのか、分からなかった。
思っていることをうまく伝えられないのがとてももどかしい。

「私たちはあなたのことが好きなんだもの。ねえロン?」

「そうだよハリー。ほら、僕は一度君から離れたけど…でもやっぱり、僕にとってはハリーとハーマイオニーが一番だから」

2人の笑顔が身に沁みた。

何があったとしても、ここは自分の居場所なのだと。


3人もはるか上空で微笑む星のようにぴったりと寄り添っていた。







本当は天文学の授業を書きたかったんです。ほら、天文学って授業の描写が唯一ない科目なんですよ。書き始めたらロンハーは喧嘩するわ、3人組は授業そっちのけで話し込んでるわ、なんかおかしいことに。友情ものを書きたかったってことにしておいてください(笑)